
「靴のつむじ」はどこにある?
東西南北、津々浦々、いろんな所にあるけれど
大阪の靴のつむじは西成と浪速にあります。
つむじには頭のうずまきの他にも意味があって
実は「つむじ」は「辻」という字にも当てられます。
「辻」は人々が往来する道筋のこと。
そして、道が十字に交わるところ。
西成・浪速が古くから靴の街だったことをご存知ですか?
今は量産品の影響や職人の高齢化、後継者不足など
難しい課題に直面していますが、それでも
街のいたる所に工場や工房、資材屋さんなどが点在し
あちらこちらからミシンがカタカタ、
ハンマーがトントンと、音を立てています。
靴にまつわる人や物や事が行き交い、交差し、
ぐるぐる渦巻く靴のつむじ西成・浪速。
そんなこの街のこと、靴のことを
これからアレコレ紡いでまいります。
靴のつむじ 最新号
西成製靴塾がお届けする靴づくり×街づくりフリーペーパー「靴のつむじ」。第6号の特集は「『つむじ』の向こうへ」。エスペランサ靴学院とNPO法人シューネクストを迎え、靴・皮革産業のこれまでとこれからについて語り合いました。
靴のつむじ 第6号 / 2022年10月15日発行
[ 目次 ]
- 特集:「つむじ」の向こうへ
- エウレカMAP:天下茶屋散策編
- あなたの一足:西成区長 臣永さん・ヒップホップMC SHINGO★西成さん
- シューケアマイスターさんの知恵袋:雨にも負けず
- 仕事と人:山林商店 山林 恒雄さん
- つむじ案内:滋賀のつむじ
- 今月の一首
- information
- クラウドファンディングのご報告
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フリーペーパー設置場所
関西を中心に、主に西日本各地の施設・店舗さまに本誌を設置いただいています。ぜひ手に取って読んでみてくださいね。また、ご協力店舗様は随時募集しておりますので、ぜひご連絡ください。
西成・浪速MAP
靴のつむじで紹介した街のスポットをまとめました。これを見ながら、街歩きをしてみるのはいかがでしょうか?
バックナンバー
発行概要
かつては靴の街として栄えた西成・浪速ですが、今は大阪に住む人たちでも、それを知らないことがほとんどです。そしてこの街の靴産業は今、難しい局面に立たされています。
この街のことをもっと知ってもらいたい。街に立ち寄ってもらいたいし、靴のことにも興味をもってもらいたい。そして、西成・浪速をもう一度、靴の街として賑やかにしていきたい。そんな想いで制作しています。
発行・編集 |
西成製靴塾
〒557-0031 大阪市西成区鶴見橋3-6-5
WEB:www.nishinari-seika.com
TEL:06-6561-9990(西成企業連内)FAX:06-6562-1221
Mail:wakamatsu@n-net.gr.jp(担当:若松) |
監修 |
NPO法人 シューネクスト |
仕様 |
A5サイズ、全16ページ |
発行頻度 |
春(4月)と秋(10月)の年2回を予定 |
■ 西成の街の歴史について ■
大阪・西成区の南北と東西に線を引き四つに分けてみる。その北西部分の街には、近代都市大阪の発展とともに、革靴製造の従事者が定着して自然発生的にできた、という歴史がある。皮革業を営む町の周囲に広がるこのあたりの田畑は、職を求めて近代大阪にやってきた人びとの生活を支える市街地に姿を変えていったのである。やがて、鉄道駅と紡績工場を繋ぐ通勤路を南の限りとして人びとが滞留・定着していくうちに、西成・浪速の製靴業は東京に次ぐ日本第2の規模の革靴の産地に成長した。
この地で製靴業に就いた職人たちは、先人の技術を目で盗み、日々、身体に沁みこませて、自らの技を磨きあげていった。全ての工程を自らの手ひとつで行う者も現れた。分業が一般的な製靴業にありながら、日々の必要に応えてきた「個」の歴史が積み重ねられた地域でもある。
靴づくりに携わる人びとの関係、製品や素材・資材の流通、情報の錯綜、経済の循環—— さまざまな物事の交通が層を成し集積する「靴のつむじ」。西成という街のあまり知られていない顔である。
次回予告
次回より靴のつむじは、エスペランサ靴学院・NPO法人シューネクスト・西成製靴塾の連携プロジェクト「靴LAB」から発行いたします。リニューアル準備号は2023年4月15日発行予定。
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