市販されているほとんどの靴は、機械縫いで作られています。均一化されたものを短時間で大量に作ることができるので、製造時間を短縮し安価な商品提供が可能になります。それに対して手縫い靴の製法では、できる限り機械に頼らず作り手の体と頭と道具を使って仕上げていきます。やや時代遅れながらも基礎的な技術が必要となる製法です。
例えば、底付けに使用する縫い糸も必要な本数に応じて糸を撚り、ほぐし、穂先を作ったものに松脂をすり込んでから針を付けて使います。手間と暇がかかる製法ですが、道具と自分の体と頭(工夫)をフルに使って一つ一つ作り上げていくことができます。
靴が出来上がる、嬉しい瞬間です。
実際の手縫い靴の制作工程はさらに細かく、多くの作業があり、ひとつひとつ手作業で行っていきます。